女性アナウンサーの朗読グループ
スイミー有限責任事業組合(Swimmy LLP)
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社会奉仕活動
スイミーは、東日本大震災発生後、微力ながら、被災地支援活動を行ってきました。
震災発生から3ヶ月後の2011年6月11日、福島県南相馬市の方々が避難している群馬県の避難所を訪ねました。
杉並区と災害時相互援助協定を結ぶ南相馬市の皆さんは、群馬県吾妻にある杉並区の施設「コニファーいわびつ」に避難されており、そこでお話会を開いたのです。午後2時40分を過ぎた頃、南相馬の方角に向かい手を合わせ、午後2時46分 黙祷 ・・・。どんなお気持ちで故郷を思うのか・・・と胸が痛みました。
その10日後、6月22日には、被災地の岩手県宮古市に出向きました。スイミーメンバーの1人が宮古市出身というご縁もあり、宮古市とは、以前から朗読公演を通じて交流がありました。
盛岡から山田線に乗りかえ宮古駅に着くと、あの美しかった海岸が全くの様変わり。田老地区の海岸線約1キロに渡って築かれた高さ10mの堤防も、津波は、なんなく乗り越えてきたのだそうです。活気にあふれていた田老の魚市場などは、まだ、鉄骨がむきだしのまま、ほとんど手つかずの状態でした。私たちは、避難所や被災した漁師さんの元を訪ねてお話を伺い、小学校では、子どもたちの好きな物語を音楽とともに朗読しました。
その秋の9月には、福島県南相馬市を訪問。南相馬市と災害時相互援助協定を結ぶ杉並区の平和事業として、スイミーが毎年、朗読公演を行っているご縁で、訪問が実現したものです。朗読公演を行った「道の駅」のホールは、地域の方々で埋め尽くされました。地元在住の詩人、若松丈太郎さんもかけつけてくださり、若松さんの詩も朗読しました。
その後も南相馬には、毎年のように訪れ、「お話会」を開くなどして交流を続けています。
震災の起きた年は、毎年行っている朗読音楽公演を、被災地支援のために開催することを決め、7月に
被災地チャリティ朗読コンサートを行いました。
テーマは「心の平和と希望の輪を広げよう」
1部では私たちが被災地などで取材したことを原稿にまとめ、朗読と音楽、写真も交えてお伝えしました。
岩手県宮古市の小学校での朗読ボランティアの様子を皮切りに、被災した漁師の一家の実話や、そんな被災者たちを励まし復興にかける市長の取り組みを、実際の防災無線放送やサイレンの音も交えて朗読。老舗の酒造蔵元再建のお話、原発に苦しむ南相馬市の惨状、世界中からの支援活動の様子もお伝えました。
2部はゲストに写真家でジャーナリストの桃井和馬さんを迎え、震災直後の被災地や、海外取材の写真を映しながら、講演をしていただきました。さらに、南相馬市の物産販売をしている太田淳一さんも、舞台上で、原発の影響で縮小開催となった「相馬の野馬追」への想いや、地元の悩みなど切実な思いを語って下さいました。
この時のお客様の感想をいくつかご紹介します。
・「それぞれの家庭や人や会社の状況や心情など、ニュースでは知り得ないことを知ることができ、改めて被災地への思いを深めることができました。」
・「桃井さんの美しく尊厳ある地球の写真。天災と人災で傷ついた地球は、私たちで少しずつ修復していかなければいけないことを痛感しました。」
・「改めて、自分にできる事は何か?と考えさせられる良い時間でした。」
・「朗読会は、震災で心を痛めたすべての人に温かいものが流れたように感じます。」
そしてフィナーレは、都内の子供達から応募した 被災地を応援するたくさんの絵で幕を閉じました。
そして2013年2月には、杉並区のセシオン杉並大ホールで、朗読音楽劇 「銀河鉄道の夜」~心の平和と希望を求めて~ の公演を行いました。
これは東京に暮らす子供達にも 被災地のことを身近に感じて一緒に考えてもらうための企画です。
福島県南相馬市の子供たちと杉並区の子ども達、杉並区阿佐ヶ谷中学・天沼中学吹奏楽部が心を一つにして、スイミーとともに宮澤賢治「銀河鉄道の夜」の舞台を創り上げました。
物語のテーマは、「本当の幸い」「鎮魂」。 賢治の切なる想いが込められています。公演の前には、南相馬へ何度も足を運び、子どもたちと互いに心を通わせ 未来を見つめて演じ一緒に歌いました。
当日は500人を超えるお客様に来ていただききました。
出演者はスイミーと子ども達で40人、ほかに中学吹奏楽部30人、スタッフ30人、協賛企業80社以上・・・大勢の人々が関わり、ひとつの舞台を作り上げたことは、スイミーにとって貴重な財産となりました。
大勢の方たちが互いに心を寄せ合い 新たな絆が生まれたステージでした。
南相馬と杉並キッズは 本番前夜共に合宿し、交流し、友達になりました。
南相馬キッズの歌声は、故郷の復興を祈り 未来に希望の光を感じるものでした。
現在も できる限り被災地の皆さんと連絡を取り、被災地の現状をルポルタージュにして東京の学校で公演するなど、震災が風化しないように努めています。
これは被災地から離れた地域の子ども達にも、命の尊さ、家族や人と人の絆、あきらめない心、平穏な日常への感謝、さらに今、自分たちにできることは何かを考えてもらいたいと言う思いからです。
私たちスイミーができること。
それは、被災地の方々に心のこもった朗読をお届けするとともに、
みなさんの懸命な想いと、まだまだ厳しい現状を多くの人に伝え、これからも応援していこうと呼びかけること。
皆さんが、心の平和を見失わないように、これからも応援を続けて参ります。